大袈裟ではなく、リカレント教育としての 【Art Alliance】 -2-
ここからは、少し私自身の作家活動の話を少しだけ。先に申し上げておくと、美術の世界の一般的な道程とは趣が異なると感じている。5~6年も放置していた制作するための責任感や美術に関する環境は、そんなに簡単に取り戻せるわけもなく、再び作品を発表していくにつれ、割と直ぐに気づく、「これは非常に不味い状況になっている」 と。同年代の作家さんを見ても、私が制作を止めていた間にコツコツ積み上げている方たちを前にして、もはやこの差は埋まらないと腹の底から理解し、今でもその思いはほとんど変わらない。
それを自覚しつつも一方で、再び制作をすすめていった数年経ったころの私の中では、これからどのように制作を進めていくのかという方向が徐々に定まりつつあり、国内外を同時に進めていかなければ、間に合わないという結論に達していた。育児・会社の仕事・家事という名に被せられたアレコレに時間を割いた後の制作の時間は限られている。しかも自分と向き合う時間がほぼないという美術制作には致命的不利な状況でも、少しづつやっていくしかないのである。当たり前だが、様々な人がそれぞれの状況にあり、「言い訳は不要」と頭ではわかっていても、渦中にいる間は気付きにくい。
そうやって進むうちに、比較的登録できる作家の間口が広い、ニューヨークシティに拠点があるアーティストチーム・JCATに2015年から参加させてもらいながら、アート・アライアンスの講座を受講していくこととなる。基本的に、アート・アライアンスは「英語でArtを学ぼう/アートを通して英語を学ぼう」という考えをベースに様々な講座を開いている。次回、私が受講してきたコースについて、振り返りながら書いてみたいと思う。
升方允子の作品については、こちら升方允子のWebsiteへ。
Please check the Artist, Masako Masukata.
2020.05.18 | | Trackback(0) | Art Alliance
