【宵闇美術鑑賞】 自ら手に入れるタイムラグ
小学4年の次女が 『活版印刷三日月堂』 という物語を読んでいる。そこに、「木口木版画」が出てくるシーンがあるらしく、木口木版画ってどんなの?と聞かれた。丁度、柳沢画廊@浦和で木口木版画展をやってるよ!と言って、私が帰宅後間に合ったら行こうと31日の夜に約束していた。
そして昨日、二人でラッシュで混み始める国道を自転車で走り、5時45分ごろに画廊に到着!木口木版画の闇の中の心宇宙は、「物語」が好きな彼女によくフィットした模様。ちょっとだけ、オーナーと会話したり、版画のタイトル横の"3/16"などの数字の意味を教えたりしなが、周りに気を使うことなく話をしながら作品を見ることのできる幸せを堪能。作品のタイトルに、彼女が今まで読んできた物語の中に、よく似ているものを見つけ教えてくれた。
彼女は展覧会に連れて行った後の、図画工作の作品に対して、割と早くかつ分かりやすく反映させるというリフレクション人間である。例えば、私個人が展覧会として不満の残ると感じた構成だとしても、子供にはそこまで影響はなく、個・個体・アイデンティティとしての絵画はしっかり捉えることができるんだなと、彼女から過去に学んだ。
辺りが暗くなる間際。
画廊に滑り込み、私たちにだけ、ほんの少しのラグが発生する。帰路に着く人々に紛れて、自分たちだけの時間のズレを持ち帰るのだ。
自分に発生した凹凸を無視しない。美術というのは、そういう箇所に梃子入れし、色を入れてくれるものの一つ。小さな力を大きくし、鍛造でその小さき結晶を整えよ!
升方允子の作品については、こちら升方允子のWebsiteへ。
Please check the Artist, Masako Masukata.
2021.02.02 | | Trackback(0) | 子ども
